トランスリミット創業記.author = 高場大樹

株式会社トランスリミットの代表取締役によるスタートアップ創業期

就業規則を一部修正しました。

株式会社トランスリミット 社内規程
https://github.com/Translimit/company-regulation

昨日、GitHubで公開した就業規則がFacebookやTwitter、はてなブックマークで大きな反響をいただきました。就業規則の公開については、ある程度の賛否両論が発生することは折り込み済みでしたが、ポジティブなフィードバックが多く非常に有難く思っております。様々なご指摘もいただきましたので、社会保険労務士と相談しながら徐々に反映していければと思っております。


一方で「基本給には所定外労働時間80時間相当分を含むものとする。」というワードが一人歩きしていることが少し残念で、会社の考え方や文化とセットで説明する必要があったなあと反省をしています。


会社の文化を説明したところで「80時間」という数字自体にインパクトがあるので、なかなか理解されないかもしれませんが、実際にはそれに見合う待遇と職場環境とかをトータルで考えて判断する必要があるのかなあと思います。

本日の記事では、弊社の働き方に関する考え方とフィードバックの反映について。


所定外労働時間80時間について

「基本給には所定外労働時間80時間相当分を含むものとする。」というのは「従業員が残業をしようがしまいが、基本給に80時間の残業代を上乗せして支給します」ということで、基本給が通常よりも多く設定されています。これにより、従業員は80時間までの残業は残業代が発生しないことになりますが、この範囲を越えれば残業代は発生することになります。逆に言うと、従業員は全く残業をしなくとも残業代を貰うことができます。

月の所定時間労働時間が160時間で、それに加えて80時間が最大時間となるので、従業員はその時間内(160-240時間)で成果を出すことが求められています。成果さえ出してくれれば、労働時間が160時間だろうが240時間だろうが構いません。もちろん、残業しないからといって給与が下がることはありませんし、残業を強要するための時間設定ではありません。

ちなみに弊社はまだ1年弱のスタートアップですが、それなりの報酬を払っております。安月給で80時間の労働が含まれていたら辛いところですが、転職組はほとんどの従業員が前職の年俸よりも上がっており、新卒には一般的な新卒初任給よりも高い初期値を設定しています。というのも事業の成果をできる限り従業員に還元することで、長期的に組織に貢献してくれると考えているから。

設計の背景にあるのは

弊社の事業はBrainWarsというスマホ向け自社サービスの開発であるため、社員の発想とか感性とかが非常に重要となります。「指定の時間にいれば成果が出る」というような労働時間に比例する仕事ではなく、成果は個人の生産性にかなり依存します。時間の範囲を大きく取っているのは、生産的な働き方は人によって異なるため時間に縛られず好きなことをやれるような自由な風土を作るためで、時間に縛られない形で個人の生産性を引き上げるのが目的です。

仕事ができる人ほど得する仕組み(残業泥棒の撲滅)

会社でよく問題となるのが「仕事が遅い人ほど、残業が長くなり報酬が多くなる」という残業泥棒の問題。残業代を稼ぐためにワザとゆっくり仕事をしている人もいるとかいないとか。弊社の仕組みでは、全く残業をしなくても残業代を上乗せした給与を貰えることになるので、早く終わらせて早く帰ろう!という思考になり、仕事ができる人ほど得をする仕組みとなります。

最終的なアウトプットで評価する

成果さえ出してくれれば、労働時間が160時間だろうが240時間だろうが構いません。短期集中型の人はさっさと仕事を終わらせて20時とかに帰りますし、まったり型の人は遅くまでやっていたりします。でも、仕事ができない人だけが遅くまでいるとは一概には言えなくて、早く成長したい人、サービスを大きくしたい人など、仕事をやりたい人が遅くまで残って仕事をするケースもあります。そういう人材は当然大きな成果を出すので、より評価されるようになります。

会社には自由な風を吹かせる

短い時間でガガガッとやろうが、まったりとやろうが個人の自由となります。結果的に個人の働き方に自由度が生まれます。最終的なアウトプットで評価すればいいというシンプルな話なので、「業務に関係のないことはするな」とかつまらないことをいう必要もなくなります。弊社では、業務時間中にゲームしたり、卓球したり、お昼寝したりと業務に直接関係ないことも自由にできる風土があります。

コスト管理をシンプルにする

80時間の残業は弊社の働き方では絶対に超えない時間ということで設定されています。残業代を初めから乗せた状態の固定額を支給するため、毎月のコストが圧倒的に見積もり易くなります。


変更点について

下記の点について、社会保険労務士と相談をしながら変更をしました。

年次有給休暇の消化順序

年次有給休暇は前年度分から行使されるように明記
https://github.com/Translimit/company-regulation/issues/1

はてなブックマークのコメントにて頂いたご指摘を社員がissueにしてくれたので年次有給休暇の条文に明記しました。

所定外労働時間80時間

時間外労働の条件は職種により異なるので個別契約書にて定めるように変更
https://github.com/Translimit/company-regulation/commit/1457aac8458a0759b10801e25c124f31d6b679f4

正社員の賃金規定に書いていると、短時間正社員や専門職(エンジニア・デザイナー)以外にも適用されてしまい、職種による働き方の柔軟性が効かなくなるため、就業規則の賃金規定からは切り離して個別契約書にて定義することにしました。エンジニア・デザイナーに関しては、上述の理由通り時間外80時間を含める方針からは変わりません。逆に希望者には時間外を含めない代わりに業務外のことは一切しないとかの契約があってもいいのかなと書いてて思いました。

ストックオプション制度

ストックオプション制度を規定
https://github.com/Translimit/company-regulation/commit/4ae5ce2f8cc1d349bc8327cde036f39fa3e095a8

弊社では中長期的なモチベーションの維持を目的として、弊社ではストックオプションを発行しています。大切なインセンティブ制度なのに規定を忘れていたので追加しました。

おわりに

時にはリスクの伴う公開ですが、後悔はしていません。

様々な反響があり、チャレンジして大変良かったなと感じております。引き続き、会社と従業員で協力して、時には外部の方からアドバイスを受けながら、就業規則を良いものにしていけたら良いなと思っています。

就業規則に限らず、可能な限り会社をオープンにしていくつもりで、どんどん新しいことにチャレンジする会社を作っていきたいなあと思っています。

余談ですが、GitHubのドキュメントを印刷するのにGitPrintを使うと便利です。GitHubに表示されている余計な情報は全て消して、ワードファイルのように出力してくれます。使い方は、URLの「github.com」を「gitprint.com」に変更するだけ。

メンバーを募集しています

当社ではエンジニアとデザイナーを募集しています!ゲームプロデューサーやプランナーなんかも募集しています!是非ご応募してください!

コーポレートサイトからも応募できます。
http://translimit.co.jp/team.html