トランスリミット創業記.author = 高場大樹

株式会社トランスリミットの代表取締役によるスタートアップ創業期

スタートアップして1ヶ月で分かったこと

株式会社トランスリミットを創業してちょうど1ヶ月が経ちました。創業してみて分かったことや感じたことを創業して間もないこの時期に記しておこうと思います。これからスタートアップしようという人に何かしら参考になれば幸いです。

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株式会社トランスリミットを創業しました

一歩踏み出せるかどうかは「絶対的な自信」があるかないか

スタートアップをやっていく上で重要なことは「自信」です。誰もやったことがない前代未聞の領域に挑戦して行くわけですから、もちろん上手くいく保証なんてどこにもありません。「スタートアップのほとんどは失敗する」と言われているなかで、挑戦して行くには「自分たちは絶対上手くいく!」という根拠のない絶対的な自信が必要です。自信となる源泉は、事業アイデアなのか、チームなのか、勘なのか、正直何でも良いです。やってみないとわからないこの世の中で、一歩を踏み出せるかどうかは「自信」しかないと思います。

チーム作りはプロダクトよりも高いレイヤーでの結びつきが重要

特に立ち上げて間もないスタートアップではピボット(事業の方向転換)することがよくあります。ピボットは切り口や攻め方を変えるような小さいものから事業の方向性が180度変わる大きいものまであります。そんな時に「このサービスを諦めるならオレ辞めるわ」というように方向性の違いからメンバーが離脱することを防ぐには、アイデアやプロダクトでのチーム結成ではなく、会社が目指すビジョンの認識合わせが重要です。会社が目指したいビジョンの認識合わせができていれば、プロダクトはビジョンに対する手法のようなものなのでピボットしてもビジョンが変わらない限りは問題ありません。また「この人とやりたい」というような認識でも大丈夫だと思います。

社長の仕事はフェーズによって変わる

社長の仕事はフェーズによって大きく変わります。自分たちのようなシード期であれば、事業計画やプロダクトの企画・開発、ピッチ、採用、営業、広報など、全てにおいて社長が主体となって動く必要があります。

創業準備中の2013年12月は事業計画の一色でした。前職で働きながらだったので、仕事を終えてから深夜までだったり休暇を取ったりしながら、捻出した時間の全てを事業計画に費やしました。ひたすら事業計画を練って、投資家や起業家と会ってダメ出し(アドバイス)を受けたり、ピッチを重ねながら事業計画を何度も何度も練り直す。そんな日々を過ごしていました。

年を越えて、2014年。昨年一生懸命錬っていた事業プランはバッサリ捨てました。改めてチームとしての強みを再確認したのと、いまやるべき事業なのかというのを考えた結果です。そう決まってからがとても早く、新しい企画を早々に終らせて開発をはじめました。ちょうど1ヶ月前の創業日前後だったと思います。それ以来のここ1ヶ月は、投資家や企業家と会う優先度を意識的に落とし、プロダクトファーストで開発に95%の重きを置いています。この先、もっとスピード感を持って事業を進めて行くには、採用も積極的に行わないといけないと感じています。やることは山ほどあり、分からないことだらけ。

エンジニアはどんどんスタートアップするべき

無理に社長になる必要はありませんが、創業者やCTOや初期のメンバーとして創業間もない時期にスタートアップに参加することをお勧めしたいです。インターネットのテクノロジーは日進月歩でもの凄いスピードで変わっています。そんな中でいち早くビジネスに活かすためにはエンジニアの技術・知識・知見がとても重要になります。プロダクトの開発においては、規模、費用感、技術の選択、開発の進め方などの勘所が分かり全てを総合的に判断することができるエンジニアがいると最短で優れたプロダクトを開発することができるでしょう。社長がエンジニアだと一緒に作って行くというスタイルになるためメンバーがついてきやすいでしょう。ただ気を付けておかないといけないのは、エンジニア目線で作られた誰も使わないサービスになること。と、つらつらと並べていますが、こんなことを諸々踏まえると、いまの起業環境はエンジニアにとってかなり有利になっていると思います。特に若いエンジニアは挑戦してみて欲しいです。

社長はタフでないとつとまらない

社長は精神的にタフでないと続きません。会社をはじめてまだ1ヶ月ですが、想定を上回る大変さです。踏まれても踏まれても立ち上がるような雑草魂を持ったような精神的にタフな人でないと社長は勤まらないだろうなと感じました。まだまだこれから大変なことはたくさんあると思いますが「直球勝負で当たって砕ける。けど、直ぐ立て直す」という気概で臨んで行きたいと思います。

突撃するくらいの行動力

自分たちでグイグイ行かないと何も始まりません。遠慮なんてせず、突撃して行くくらいが丁度良いと思っています。とは言え日本人なので、なかなか強引にいくことができずに様子を伺いながら絶妙なタイミングで入って行くことしかできない自分はまだまだです。最近は、起業家や投資家を見つけると名刺交換を早々にiPhoneを取り出して「やってみてください!」と開発中のプロダクトを半ば強引に触ってもらいます。そこでは、起業家や投資家の貴重な意見を頂けるのと同時にプロダクトを初めて使うユーザを想定してのユーザビリティテストでもあります。フィードバックを事業に反映させ、実際に使っているときの操作や表情をみてUI/UXなどに反映させています。

ライバル(大企業)に勝てる可能性のある戦い方を考える

スマホアプリ市場で言うと、ライバル(大企業)が年に何十タイトルもリリースして何本か当てるという市場感なので、なかなか当たらないというのが現状。営業力が物を言うようなものだと、あっという間にリクルートに抜かれてしまう、なんてことが容易に想像出来ます。スタートアップのように「ヒト・モノ・カネ」の何もない状態であれば、戦い方を工夫するしかない。土俵はライバルも一緒なので、他よりもスタートダッシュで頭ひとつ抜けるか、ライバルを出し抜く戦い方を模索するしかないと思います。我々は「開発・運用がコンパクト、素材やデータ等のリソースがあまり必要ない、コストを掛けずにプロモーション」というような設計でプロダクトを作っています。開発費の莫大な市場には手を出さずライトな市場を選択することでスタートアップでも戦えると思っています。上手く行くかどうかは分かりませんが。。。

スタートアップするなら読むべき著書

もしスタートアップするつもりだったり興味がある方は起業のファイナンススタートアップバイブルは読んでおくと良いと思います。特に起業のファイナンスは有名な著書なので、この界隈では読んでいない社長はいないのではないかと思うくらいの知名度です「まずは起業のファイナンスを読んで来い、話はそれからだ。」ということもあるので、もしスタートアップするなら読んでおくべきだと思います。この2つの著書を読めば資金調達や事業計画、チームについて等のスタートアップをやっていく上で重要な知識を得ることが出来ると思います。

おわりに

創業して1ヶ月で感じたことを羅列したらまとまりのないものになっていしまいました。次回は自分たちが使っている技術や環境の話をまとめようと思います。

おまけ、開発中のアプリの起動時画面ができました。リリースは来月を予定しています!